根間ミニスクリューによって引き起こされる、頬粘膜欠損と関連した要素、予備報告

Factors Associated with Buccal Lesions
Caused by the Interradicular Miniscrew:
A Preliminary Report
著者 Zhiqiang Wang 等
はじめに
矯正治療の成功において、アンカーの制御は重要な要素である。固定度を高めるための 
方法が、数多く提案されてきた。伝統的な固定法には、いくつかの欠点がある。
しかしミニスクリューはこれらの 問題を克服しうる。ミニスクリューは矯正の絶対的な固定源として、ここ数年利用され、ミニスク リューが、好ましい固定制御を供給しうることを示唆する報告は増えてきている。他のタイプ の暫間的な固定装置に優る、ミニスクリューの利点として、多くの口内エリアに埋入可能なこと 、埋入も摘出も容易であること、かかる費用がより安価であること、そして即時/早期荷重 が可能であることが挙げられる。ミニスクリューは小さいため、根間にも往々にして埋入可能 である。しかし根間エリアに埋入されたミニスクリューでは、軟組織の炎症、歯根の損傷、並びに スクリューの緩みといった合併症が生じうる。臨床実地で我々は、根間エリアのミニスクリューは、 頬粘膜上で欠損を生じさせうることに気付いた。 
しかし、それが報告されることは、稀である。
目的
(矯正アンカー)根間ミニスクリューによって引き起こされる頬粘膜欠損の発生を調べる。 
合併症に影響する要素を、発見する。
材料と方法
後ろ向き研究 
筆者等の診療所(Department of Orthodontics,West China Hospital of Stomatology,
Sichuan University,Chendgu,China) 
Aarhusミニスクリュー 
結果
54名の患者(男性20名女性34名)、計136本のAarhusスクリューを埋入。 
年齢16-32歳(平均21.8歳) 
全スクリューの頬粘膜欠損の全体的な発生率11.8%(136本中16本) 
研究期間中に1本のミニスクリューを患者の頬損傷のため、60日後に摘出した。その他 
は治療終了までに元位置に留まった。欠損が生じた16本のミニスクリューのうち3本は 
頬粘膜欠損を引き起こしただけでなく、それらのヘッドは、軟組織によって部分的 
に覆われた。 
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結論
根間ミニスクリューは、頬粘膜に対する損傷と関連付けられうる。根間ミニスクリューによって 
引き起こされる、頬粘膜欠損と関係した主要危険要素は、埋入部位と、咬合ー歯肉的 
位置である。二次的危険要素は埋入角度と下顎平面角度で、患者の性別とミニスクリュー 
が埋入される顎が及ぼす作用はほとんどない。
出典 The International Journal of Oral & Maxillofacial Implants