Clinical Efficacy of 1% Alendronate Gel as a Local Drug Delivery System in the Treatment of Chronic Periodontitis:
A Randomized, Controlled Clinical Trial
慢性歯周炎の治療にて、局所薬物送達システムとして利用した、1%アンドロネートゲルの臨床効果 無作為対照付き臨床治験
著者
Anuj Sharma等
出典
The International Journal of Oral & Maxillofacial Implants
はじめに
アミノビスフォスフォネートであるアレンドロネート(ALN)は、骨吸収の強力な阻害剤である。近年、アレンドロネートの局所投与、又は全身的服用が、歯周病治療に付随して使用すると有効であるという報告がある。
目的
慢性歯周炎患者の骨内欠損(IBDs)を治療するために、スケーリング、ルートプレーニングの付随として用いた、局所的
な薬物送達システムとしての、1%ALNゲルの効果をプラセボゲルと比較しながら評価した。
材料・方法
研究集団
2010年7月~2010年12月の6ヶ月間
追跡観察縦断的治療介入研究
慢性歯周炎に罹患していた73名の患者(男性39名、女性34名;年齢幅30-50)
The Department of Periodontics,Coverment Dental Colllege and Research institute,
Bangalore,Indiaの外来から選択した。
選択基準は以下に記述
○デンタル上で3mm以上の垂直的骨喪失が認められるうえに、5mm以上のプロービングデプス(PDs)
又は4-6mmの臨床付着レベル(CALs)を有していた。
○歯周治療歴を有していない
○過去6ヶ月以内に抗生剤を服用していない
○全身的に健康な患者
研究から除外した条件は、全身的疾病に罹患していることが分かっていた患者、ビスフォスフォネート類に対するアレルギーがある患者、侵襲性歯周炎患者、喫煙者、アルコール患者、免疫不全患者、及び妊婦、又は授乳婦である。
薬物の局所伝達は、10μLで準備したALN(10㎎/ml)を、先が鈍な注射針を付けたシリンジで垂直性骨欠損を有する歯周ポケットに注入した。
患者には、固いものや粘土の高いものを噛まないよう、力を入れて術部をブラッシングしないよう歯間清掃器具を使用しないように指導した。全てのリコール時に、有害事象を記録し、歯肉縁上沈着物を除去した。
結果
SRPの付随として、歯周ポケット内に局所送達した1%ALNは、プラセボゲルと比較した
時の、有意に優ったPDの減少、CALの増加、及び骨充填の改善を刺激したことが、本
研究の結果より示されている。これらの結果は、歯周再生分野を新しく方向付けるもの
であると、考える。しかし、骨治癒に対する、アレンドロネートの臨床的、組織学的、及びレントゲン
的作用を調べるため、長期他施設無作為対照付き臨床治験が必要とされよう。