著者
Alberto Monje等
目的
本研究の目的は、早期インプラント失敗を探知するための、共鳴周波数分析法の感度を、試験することにあった。
材料と方法
2007年6月から2013年1月にかけて埋入した、計3,786本のインプラントを、後ろ向き評価した。
20名の患者の既存骨に埋入した、計20本のインプラントが、荷重前に失敗した。これら20本のインプラントの、ベースライン時と(即時)、埋入後4か月目の(成熟後)、インプラント固定指数(ISQ)値を得た。
線型単回帰、ロジスティック回帰、並びに二元分割表を利用して、ISQ値と早期インプラント失敗の関係を調べた。
結果
即時ISQ値は、失敗と有意に関係していた(オッズ比[OR]=4.27)。更に、第二の回帰から得た結果にて、成熟後測定時におけるISQとインプラント失敗の、有意の関係が示された(OR=9.20)。
即時ISQに関しては、インプラントの失敗のうち55%が誤った分類であったことで、正しい分類は73.7%となった。しかし成熟後ISQに関しては、全てのインプラントが生着すると仮定すると、86.2%の正しい分類が得られた。
結論
ISQ値は、早期インプラント失敗を確実には予知できないことが、本研究で示された。成功と早期インプラント失敗を差異化するための、真のカットオフISQ値が、今後定められる必要がある。
(JOMI , 2014 , 29 , 456-461)