エンド治療のQandA
Question; 逆根管治療におけるガイドサージェリーとはどのようなものか?
Anser; CBCTデータを基にCAD/CAMで作製されたサージカルテンプレートを使用して行う、逆根管治療のこと。
文献の解釈
近年、歯内治療では、狭窄根管に対する髄腔開拡、あるいは病変部への到達が困難な逆根管治療に利用され始めている。ガイドサージェリーも症例報告により有用性が明らかになってきた、ガイドサージェリーを採用することにより、これまでの何症例とされた症例でも術者の経験に基づく技術に頼ることなく、安全、かつ確実に逆根管治療を実地できる可能性がある。
ガイドサージェリーを行うためには、治療計画のための新しい知識と技術に加え、CBCTデータとプランニングソフトウェア、サージカルガイドを作るシステムが必須である。
Question; パノラマ断層撮影法で根尖性歯周炎の評価はできるか?
Anser; パノラマ断層撮影法は根尖性歯周炎の確定診断には有効だが、除外診断には適さないため、根尖部透過像が認められない場合でも注意が必要である。
文献の解釈
パノラマ断層撮影法で透過像が認められない場合は、他の診査・検査での結果を踏まえ、必要に応じて口内法撮影(正放線投影、偏心投影を併用)やCBCTで追加の画像検査を行うことを検討すべきである。
部位別でみると、未根管治療歯と既根管治療歯のどちらも下顎犬歯、小臼歯、大臼歯では他の部位と比較して感度が高く、上下顎切歯ではともに感度が低くなるという結果が得られている。考察ではパノラマ断層撮影法の際の放射照射方向が下顎にかけて正放射投影となりやすく、上顎洞や硬口蓋頬骨弓などの解剖学的構造との重なりがない点がその理由として上げられる。一方前歯部では上下顎とも歯軸の傾斜などから断層域から外れやすく画像がほけてしまうことに加え、正中付近は頸椎による陰影が発生するため、正確な読影が困難となることに由来していると考えられる。