生体吸収性メンブレンと脱蛋白牛骨ミネラル適用による顎堤増多。12件の連続症例についての報告

出典
CLINICAL ORAL IMPLANTS RESEARCH Vol19・IssueNo.1 January2008

著者
Christoph H. F. Ha¨mmerle 等

インプラント治療をするにあたって土台となる顎骨が痩せていると、インプラントを埋入することが困難な場合があります。
そういった症例では、以前は、自家骨移植と非吸収性メンブレンを用いて顎骨を増やす方法が一般的でした。
その方法では、手術回数が多く侵襲も大きくなってしまうのが欠点です。そこで最近では、生体吸収性メンブレンとバイオマテリアルの研究に方向転換してきています。そこでこの研究では、骨代用品バイオマテリアル(脱蛋白牛骨ミネラル)と、吸収性メンブレンを用いた顎堤増多法で、従来の方法と変わりなくインプラントが埋入できるかどうかを報告しています。

結果
12名の被験者で、9~10カ月の治癒期間後、平均して3.6mmの骨増加が見られ、従来の方法と同様の結果が得られました。
よって生体吸収性メンブレンと脱蛋白牛骨ミネラル適用による顎堤増多法は、インプラント治療において有効な治療オプションであることが、示唆されました。