著者: James Porter 出典:Clinical Research Volume34 Number11 November2008
インプラントも歯内治療も高度に予知的な治療法であるが、
どちらの治療がより予知的であるのか?
研究法の違いと、成功の定義の違いがため成功率を比較するのは、
困難であるが、 カルテレビューにて比較することにした。
材料と方法:
カルテレビューは2箇所のグループ専門診療所で行った。
インプラントのデータは、定期的なリコールを受信した患者、又は、
他の歯牙の治療のために、歯内治療専門医院を訪れた患者から集めた。
カルテはアルファベット順に選択し、全身性疾患、インプラントの荷重タイミング又は、
口内での歯牙インプラントポジションについて、例外は設けなかった。
術後1年を越える、臨床的、及び、レントゲン敵追跡観察を有する、患者のカルテを精査した
分析:The Fisher exact検定を用いて、両治療の成功を比較した
結果
取り込みインプラント:129本
上顎:77本
下顎:52本
前歯部:89本
臼歯部:40本
平均リコール:36ヶ月(15-57ヶ月)
失敗インプラント:2本
成功率:98.4%(有意差なし)
不確か:14本(有意差なし)
不確かを失敗に分類した場合
成功率:87.6%
干渉を必要とした場合: 12.4%(有意差あり)
取り込み歯内療法歯:143本
臼歯:99本
小臼歯:26本
前歯:18本
平均リコール:22ヶ月(18-59ヶ月)
失敗歯内療法歯:1本
成功率:99.3%(有意差なし)
不確か:13本(有意差なし)
不確かを失敗に分類した場合
成功率:90.2%
干渉を必要とした場合:1.4%(有意差あり)
検討:
各治療法の成功に関する相違はほとんどないが、術後に必要な干渉の割合はインプラントの方が有意に高い。