著者
Jeremiah Whitman
出展
JP,2016,87,1022-1029
目的
本研究の第一目的は、大臼歯以外の歯牙を抜歯し、脱灰凍結乾燥骨同種移植片(DFDBA)で顎堤を保存し、それから8ー10週経た後の新生骨形成を、18ー20週経た後のそれと比較しながら、組織学的に評価することにある。
第二の目的は、2回の治癒時期を、顎堤の幅と高径を含む寸法変化について、比較することにある。
方法
44名の患者にて、抜歯を行い、単独ドナーから得たDFDBAで顎堤を保存した。顎堤の高径と幅径を臨床的に測定した。患者らを無作為に、短期治癒群(8-10週間)と、長期治癒群(18-20週間)に割り振った。適切な治癒時期に二次オぺを行って、コア生検を採取し、インプラント埋入した。インプラントの埋入時に、先と同じ顎堤寸法を測定した。新しい生活骨の形成、残存移植片、及び結合組織(CT)/その他の比率を計算するために、組織形態計測学的分析を行った。
結果
新しい生活骨形成の比率は、長期治癒群の方が(47.41%)、短期治癒群(32.63%)よりも有意により高かった。
残存移植片の比率、CT/その他の比率、及び顎堤寸法の変化については、有意に異なっていなかった。
結論
インプラントを埋入する前に18ー20週間治癒させた部位の方が、8ー10週間治療させた部位よりも、抜歯とDFDBAによる顎堤保存後に生じた新しい生活骨の形成量は、有意により多かったことが、本研究によって示唆されている。