様々な抜歯窩保存法を用いた後の、歯槽堤の輪郭の寸法変化

原題
Dimendional changes of the alveolar rige contour after different soket preservation techniques

筆者
Stejan Fickl 等

抜歯後には歯槽骨の形態と寸法変化が変化することが示されています。この研究では、抜歯後の歯槽堤寸法を維持するための方法として、Bioss Collagen (DBBM脱蛋白牛骨を結合させた10%コラーゲンマトリックス)を使用したいくつかの方法で寸法変化を比較しています。

材料と方法
5匹のビーグル犬の第3、第4下顎小臼歯の遠心根を抜去。
抜歯窩を以下の治療法(Tx)に無作為に振り分けた。

Tx1 10%コラーゲンマトリックス(BioOss Collagen)に結合させたDBBMを抜歯窩に充填移植片を保護するため、2本の結節縫合を入れた。

Tx2 BioOss Collagenで抜歯窩を満たし、抜歯窩の開口部の中に、遊離歯肉移植片を縫合した。
Tx3 対照群

抜歯窩を血餅のみで満たした。血餅を保護するため2本の結節縫合を入れた。

結果

各群を比較した所、2ヶ月目と4ヶ月目にて、頬側面で試験群( Tx1、 2 )と対照群(Tx3 )の寸法変化に関する有意差が示された。(p<0.001)

両時期のTx1と Tx2の有意差は、発見されなかった。(p>0.10)

舌側の測定値は、全ての群間で、そして各観察時期で、有意に異なっていなかった事が示された。 。(p>0.10)

本研究で10%コラーゲンマトリックスに統合したDBBMの使用は、抜歯後の組織萎縮をある程度は制限できるようであります。しかし、ここで調査した抜歯窩保存方法は、抜歯後の軟組織変化を完全には防止出来なかったことが示唆されています。

出典
CLINICAL ORAL IMPLANTS RESEARCH