著者: Katja Nelson
出典:
Volume 23、Number 4 2008
The International Journal of Oral&Maxillofacial Implants
研究目的
短い治癒期間後に荷重した2種類のサンドブラスト、酸エッチングインプラントシステムの長期作用を評価する
材料
・治療期間:2000年から2005年にかけての患者を骨内インプラントで治療した
・患者数:237名
・治癒期間:上顎骨12週間(3ヶ月)、下顎骨6週間(1.5ヶ月)とし(通常は上顎骨で6ヶ月、下顎骨で3ヶ月とされている)後ろ向きチャートレビューを行った。
・使用したインプラント:Camlog (LootLine 、 ScrewLIne)←Promote表面Stroumanサンドブラスト、酸エッチング面を有していたインプラントで治療した
・インプラントのデザイン:
円錐形デザイン(Root Line)
ハイブリッドシリンダーデザイン(Screw Line)
シリンダーデザイン( Strouman )
結果
・本研究では、237名の患者のうち非荷重治癒期間が正確に下顎が6週間、上顎で12週間であった117名の患者のみ取り込んだ
・117名の患者中64名が男性、53名が女性で、平均年齢が62.3歳
・532本のインプラントを埋入し、そのうち114本は部分無歯患者に、418本は無歯患者に埋入した
・532本のインプラント中、448本(84.3%)は上顎に埋入し、248本は男性に、200本は女性に埋入した
・84本は下顎に埋入し、それらのうち49本は男性に、35本は女性に埋入した
・532本中、
410本(77%) Camlog LootLine
53本(10%) Camlog ScrewLIne
69本(13%) Stroumanを埋入した
・下顎に埋入した2本のインプラントにて(1本のCamlog ScrewLineと、1本のStrouman)6週間後に動揺が示され、上顎に埋入した1本のインプラントでは( Camlog LootLine )12週後つまり、トルクコントロール時に動揺がしめされたため、荷重前に摘出した。
・アバットメント連結後に失われたインプラントは皆無であったため、
5年目の全体的生着率は99.4%であった
Camlog LootLine 99.76%
Camlog ScrewLIne 98.1%
Strouman 98.5%
・インプラントタイプ、患者の性別、顎はインプラントの生着と有意に関連していなかった。生着率に関する、骨増多、インプラントの位置、長さなどのような要素の統計評価は事象の欠如のため実行できなかった。
結論
下顎インプラントでは6週間、上顎インプラントでは12週間という短縮された非荷重治癒期間で統合することがわかった。サンドブラスト、酸エッチング面を有するインプラントに関して、長い非荷重治癒期間を伴うインプラントと類似した生着率が得られることが示唆されている。
まとめ
サンドブラスト、酸エッチング面を有するインプラントを使用することによって、非あ荷重治癒期間を短縮できる可能性がある。この結果によって、患者の歯牙の欠損期間を短くし、以前よりもより早く補綴処置に移行できる可能性がある。